あとがき

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お読みくださった皆さま、ありがとうございます。 かずと申します。 自分を癒すために物語を書いている、傍若無人な短編書きでございます。 『落としもの』という妄想コンテストのテーマを見たとき、まず思い浮かんだのは、 YouTubeなどを開くとよく見かける、外国人の日本旅行体験談でした。 『落としものが返ってくる、安全で稀有な国、ニッポン』というやつです。 落としものに、落とし主の所有権を完全に認めている国は、どうやら少ないらしいですね。 落としものは所有者がわからない、だから誰が持とうと自由、というのが、 世界的にみれば常識のようなんです。 日本のように、落としものを落とし主に返す法律が確立し、 そのためのシステムが機能している国は、とても珍しいんですね。 そういう背景もあって、財布やカード、パスポート、バッグなどを失くし、それが無事返ってきた体験から、 日本人の律義さや正直さに驚く外国人旅行者は、決して少なくないようです。 日本人の『落としもの』への対応は、法律や正直さ云々、というよりも、 落とし主の困った顔や、その物に込められた持ち主の想いを、真っ先に想像してしまうからのように思います。 だから、大切そうなものが落ちているのを見かけたら、そこがお店ならお店の事務所へ、ホテルならフロントへ、電車内なら駅の事務室へ、道端などなら交番へ。 そんなことは、日本ではあまりにも当然の行為であり、逆に、 「外国人ってのはそんなに危ない人ばっかりなのか!?」と、こっちが疑心暗鬼になってしまいますよね(;^ω^) でもそれは、日本人の美点には違いない。 そんな日本人の良いところを、子供たちにも未来につなげていってもらいたい。 そういう思いが湧き上がりまして、この作品になりました。 挿絵を入れて、絵本にしたい!……と、思いはしたんですが、 いかんせん、私に絵の才はございませんもんで、 ヘタクソ写真で絵の代わりとするしかありませんでした。 ……もし、挿絵を描きたいという奇特なおかたがおいででしたら、 泣いて喜びます。ぜひご連絡くださいませ<(_ _)> 皆さまが、ここエブリスタで、素敵な作品に出会えますよう。 私の作品とも、またどこかで出会っていただけることを願って。 感謝を込めて。 かず。
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