双眼鏡と一眼レフ

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十月の冷たい風が私とソラの間を通り抜ける。 振り返れば、家族連れやカップルで賑わっていた施設内も閑散とし始めていた。 「そろそろ帰ろっか」 私が言うと、ソラはふざけたように 「ううむ。では我々も双眼鏡や写真機を通して見られる立場に戻るというわけか。少し心苦しいが仕方ない。帰ろうぞ」 と言った。 何言ってんの、と笑いながらソラの肩を叩く。 その時、ソラがあっと大きな声を上げた。 「やばい!明日課題の提出日じゃん。忘れてた!!」 「え、嘘でしょ。もう手伝ってあげるから早く帰ろ!」 私とソラは、光り輝く新宿の街へと走り出した。
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