双眼鏡と一眼レフ

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私が双眼鏡を受け取ると、ソラは私の胸元を指差して「代わりにカメラ貸してよ」と言った。 「いいよ」と答えると私は首から一眼を下ろす。 ふっと肩が軽くなった。 「えっ、こんなに重いんだ。持ち運び大変そう」 首にかけてあげると、ソラは眉を寄せてそう言った。 「脇を閉めるとブレないよ。で、しっかりファインダーを覗いてからシャッターを切る。軽く押すだけじゃ撮れないから、ちゃんと奥までボタン押してね」 ソラは二つ返事をすると、一眼を美しい新宿の煌めきへと向けた。 私も双眼鏡のストラップを首からかける。 ソラの言った通り、双眼鏡は一眼の半分くらいの重さで想像よりも軽かった。 私は両手でしっかりと双眼鏡を掴んで構える。そして両目をぱっちりと見開くとレンズを覗き込んだ。
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