第58話 徒歩5分のパントマイム (テーマ『五分間』)

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 彼女は5年1組、ぼくと同じクラスになった。葉山七実、それがキレイなあの子の名前だ。 「真野君……?」  葉山さんがぼくの席に来る。 「昨日私の家に来たよね?」 「いや、たまたま通りがかっただけさ、たまたま……そうだ。朝、学校に一緒に行こう!」 「え?」 「ぼ……ぼくの家が、君の家に一番近いみたいだしっ」  必死になってぼくが誘うと、葉山さんは「いいよ」と言った。  毎日、彼女と一緒。  ぼくは遅刻しないよう目覚まし時計を2個セットして、母さんにひどく笑われた。
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