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でもそれは上辺だけ。
彼女の家まで迎えに行く、徒歩5分。
ナニヲ、ハナソウカ?
ナニガ、オモシロイ?
ボク、キラワレナイ?
鼓動は早くなる。本当のぼくは、臆病者だった。
男子のように大声で笑わず、静かに相槌を打ってくる葉山さんの心が解らなくて。
ソワソワ、ドキドキ。
女の子のコトなんて初めてだから、薄雲の空の下で、ぼくは勢いよく傘を開く真似なんてしてみる。
ボクノカサヘ、ドウゾ!
何かの役に立つかもしれない想像だけは一人前で、葉山さんに会うまでの5分間は、毎日ぼくの一人舞台だった。
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