ツミナガラ

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 そんな彼女を落ち着かせようとするが無駄で。  しつこく、彼女は何度も何度も聞いていてくる。  冷静にさせるため、躊躇わせるために提案した性行為も二つ返事で返ってきた。  そして話は進んでしまい、今に至る。  少女にとって、この行為は目的のための手段で。  彼女の病的な殺人衝動は、今この瞬間にも破裂しそうなのだ。  既に、男から死にたいと相談してきた生徒のリストは受け取ってある。  自殺未遂を繰り返している子もいた。  その子を一番最初のターゲットに決め、どう殺していこうかを考えながら、少女は男の欲を受ける。  破瓜の際に零れた血、行為後の独特の匂いが混ざり、男の罪悪感を加速させる。  だが、少女の方は特に何も感じていないようでデオドラントシートで体を拭き取ると下着を着け始めていた。 「本当に、人を殺そうと思うの?」 「冗談だと思ったの? ここまでしておいて」  制服を着込む少女の後ろ姿。無感動な声だが、表情は見えない。  身支度を整えて出ていこうとする彼女の手を男が掴む。引き留めるために。 「やめよう、人殺しなんて。罪と後悔しか生まないよ」  男の言葉に少女は首を傾げた。 「罪って、悪いことでしょ。私は何も悪くない」
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