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「辰希さん…」
「あ…名刺、一応貰っとく」
辰希さんは仏頂面で雅樹さんの持っていた名刺を奪い取る。
「俺のも要る?」
「はい」
雅樹さんは辰希さんの塩対応にも笑顔を絶やさなかった。
辰希さんは上着のポケットから名刺を出して、雅樹さんに渡す。
「ありがとう御座います」
私達三人はレストランの中へと入って行く。
辰希さんは相変わらず、自分のイメージカラーのパープルスーツを着ていた。
髪は金髪に染め上げ、耳には沢山のピアス、そして下唇にもリングのピアスを着けていた。
個室のテーブルを三人で囲む。
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