二人だけの生活

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****** 「あっ!?」 互いにエントランスに縫い留められるように立ち止まった。 「帰り?」 「あ、はい・・・」 「俺も帰りだ…」 浩明さんに会うのは一ヵ月振り。 「同じマンションなのに…全然会いませんね…」 「あ、俺…先週まで三週間ほど、仕事で海外出張していたんだ…」 「あ、どうりで・・・」 私達は互いに笑い合った。 雅は浩明さんの顔をジッと見ていた。 「雅君だっけ? 随分と見ない間に大きくなったな…」 「子供の成長は早いから…そうだ・・・出来たら、部屋に寄って下さい…傘返しますから…」
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