2393人が本棚に入れています
本棚に追加
救命救急の担当医は脳神経外科の伊集院先生の先輩ドクター・四宮諒(シノミヤリョウ)先生だった。
「貴方は高屋さん」
「四宮先生…」
「今日はどうされました?」
「息子が…」
息子はスヤスヤと泣きつかれ、私の腕の中で眠っていた。
「一瞬意識がなくなって・・・でも、直ぐに戻して泣き出した。
頭にたんこぶが出来てるし…まぁ、大丈夫だと思うけど…念の為に…頭のCTを撮りましょう」
四宮先生は東亜の脳神経科のエースドクター。彼の言葉で漠然とした不安もなくなった。
眠る息子を看護師に預けた。
私と浩明さんはCT室の前で撮影の終わりを待つ。
最初のコメントを投稿しよう!