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第四章 え?住むの?
血だらけで突然うちにやってきたスバル…もとい涼介は、それからオレの部屋に居ついてしまった。気持ち的には叩き出してやりたいところだったけれど、オレのなかのお人好しな部分がそれを断固阻止したのだ。
だって、可哀想だろ?気の毒じゃないか?せっかくお前の身の安全のために怪我をする羽目になったのだから、最低限の責任はあるんじゃないのか?
オレはそういう自分の考えに押され、涼介を追い出すことが出来なくなったのだ。
「まぁ……事情が事情だからしょうがないからうちに置いてあげるけど、でも、勘違いしないでくれよ!オレはあんたをまだ信用なんてしちゃいないからなっ!怪しい稼業だってこともオレは認めてないし!」
オレはビシッと人差し指を突きつけてて涼介に念を押した。
「あ~怖い、怖い。渉はほんとに怖いわね~。僕がこんなに怪我をしているのにとんでもない剣幕で怒るなんて!!」
涼介はまるでオネエのような口調で怖がってみせる。オレのことなんてこれっぽっちも怖いなんて思ってないくせに。
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