大嫌いなあの子の、パパ

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「あんな短いショートパンツを穿いて、誘ってたんだろう? もしかして、松下の方が良かった? 脚見られて嬉しそうだったもんな」 「そんな。私、そんなつもりじゃ……」  岩井は責めるように囁くと、乱暴に唇を塞いだ。すぐに、荒々しい動きで舌先がみさとの口内をかきまわす。強く舌を吸われ、それだけで昂ぶってしまい、鼻からくぐもった声が漏れた。舌を相手に擦り付け、無我夢中で応える。もっと淫らになりたいという、自分の気持ちが暴かれそうで怖くなったが、それよりも気持ち良さがずっと優っていた。 (今は誰にこんなキスをするんだろう。やっぱり彼女がいるのかな……)  甘く麻痺していく頭の後ろで、そんな疑問がふと湧いた。  しかし、舌をねっとりと動かされ、甘噛みされると、そんな思いもかき回され、消えた。  キスの合間の、男らしい息遣いを感じて、頭の中がくらくらと痺れてくる。  自然と溢れてくる唾液を音を立てて啜られた。こんなふうに激しく求められるのは、今付き合ってる同い年のカレシにはなかったことだった。
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