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そうやって思ってしまうあたり、わたしはやっぱりだめなんだろう。
しばらく青白い画面を眺めていると、くらげ青年からリプライが届いた。
【くらげ@ ありがとう。……ありがとう】
彼らしからぬ、たった二言。
少しでも励ましになっただろうか。
くらげ青年の、役に立てただろうか?
わたしは返信しようと言葉を考えたけれど、再び眠気に襲われて、会話はそこで途絶えた。
‒‒夢のなかでわたしはくらげ青年を見た。
彼は藍色の闇にうずくまって、わたしに背中を向けていた。
わたしはどう言葉をかけていいか分からないけれど、声をかけたいと、ずっと考えつづけていた。だけど結局何もできずに目が醒めた。
わたしなんかが彼に伝えられるものなんて、ないのだろう。
◆
雲ひとつない清々しい青空の下。
駅前のロータリーに入ってきたのは、そのままミニチュアにできそうなかわいいホワイトとエメラルドのツートンカラーの自動車。
ヘッドライトが人形の瞳のように愛らしい。全体的には、レトロという表現が近いかもしれない。
「お待たせ!」
窓を開けて、運転席からくらげ青年が手を上げた。
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