後篇

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 刻々と変化していく空を眺める。段々と真っ暗になってしまえば、もう、誰が誰か分からなくなってしまう。  わたしとくらげ青年の関係のようだ。あっという間に消えてしまう不安定な繋がり……。 「あれ? あおさん?」  そして、なんて都合のいい話なんだろう。  求めていた声がわたしの視界を一気に明るくする。目の前には、青いマウンテンバイクに跨がったくらげ青年がいた。 「暗い顔してるけど大丈夫?」 「あ、あの」  この前は自分が暗かったのに、そんなことなかったかのように、飄々と。  しかし今はその態度に救われた。 「仕事で、失敗、しちゃって」 「そうかぁ。そういうこともあるよ」  ぽんぽん、と頭ひとつ高いところから、くらげ青年が頭を撫でてきた。  瞬時にがちがちになっていた心が解きほぐれていくのが、自分でも分かった。 「俺もこれからバイトだから。夜、ツイッターでたっぷり聞くよ」 「は、はい」  颯爽とくらげ青年が走り去って行く。その後ろ姿を、見えなくなるまで見つめていた。 ◆ 【くらげ@ バおわ! あおさんもお疲れ!】
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