19XX年、夏。

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19XX年、夏。

高校生最初の夏休み。 特に部活もしていないし、バイトを始めることにした。 近所のコンビニ。 20時までなら、と親からもOKが出た。 空いている時間帯は全てバイトに費やした。 特にやりたいことも無し。 夢も無し。 もちろん金も無し。 かといって手に入ったバイト代を使う、アテも無し。 高校に入学しても、なんとなくクラスに馴染めないまま夏休みに入ってしまった。 遊ぶ友達もいない。 だから僕はバイトに明け暮れた。 7月下旬頃だったろうか。 朝だろうが昼だろうが夜だろうが、空いてる時間にシフトを入れまくっていたので、仕事にはすぐ慣れた。 高校生にしてはよくやってくれる、と店長からも褒められて、なんだかむず痒く感じていた。 居場所がある、頑張ろう、って思えた。
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