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「っ!?………何故…何故生きている!」
「eccoci qui?… perche」
(さあ?…何故でしょう)
彼女は何故か、生きていた。…幾つもの銃に撃たれながら。傷一つつかずに。バケモノ。私はそう思ってしまった。………それは、主催者も同じだったようだ。
「化け物がっ!!」
「Si…私はバケモノだよ。」(うん)
「今さら気づいたの?」
彼女は、日本語でそう言うと妖艶に笑った。
「化け物が、俺に近寄るな!!……気持ち悪い」
「うんうん。近寄らないよ~…‘‘私は’’」「実はさぁ~。さっきの攻撃で、‘パト’が怒っちゃって!!」
「何を言っている?」
「ん?…嗚呼。気よつけてね~ってこと。」
そう彼女が言うと、彼女の傍に一人の男が現れた。その男は、キャメル色の髪に、エバーグリーン色の瞳をしており、クール系の顔立ちをしている。………思わず、男でも見惚れるほどの美男だ。
「はっ!……顔立ちの良い者を侍らせて満足か?こんな者が、一位だとは、拍子抜けだな!」
「Ah……mi sono arrabbiato」
(あっ……怒らせちゃった)
主催者がそう彼女を罵ると、彼女の傍にいた男。パト?だったか?…が動いた。
「主様を罵倒したな…?uccidere!」(殺す!)
男が叫ぶと、主催者へ一瞬で近付き、八つ裂きにした。
っ!?いつの間に…一瞬で動いたと言うのか?………だとしたら、こいつも化け物だ。
「あーあ。パト。殺しちゃったの?」
「ん。………主様罵倒した。だからいらない。」
「そっか~。……もう、面白いことなさそうだし、そろそろ帰ろっか。」 「ん。」
そう男…パトと喋ると、扉から二人は帰って行った。
正直。ホッ…としたのは内緒だ。もう二度と、彼女達とは会いたくない。
いいや。もう会わないだろう。
もし会うときは、ファミリーが潰れる時だ。
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