「双生奇譚」

四.真夜中の蔵で

想一郎は満月の言ったことが理解が出来る訳が無かったが、肛門に挿れられているモノは満月の大事な部分であり、自分と同じく、根元に縄が縛り付けてあって、満月が言う、イクが出来なかったのだろうと。
さっきの満月とは打って変わって、狂ったように泣き叫ぶ姿を
見て、自身を口に入れられて気持ち良くなった、あの感覚になれないんだということは少なからず理解し、絶望の底に堕ちかけたが、自身が火が付いたかのように熱くなり、痒くなっていく。
何が何だか分からないが、直接手に触ってその熱と痒みから逃げたい衝動に駆られた。
それなのに、手が使えない。
だとしたら。
「んっんっんっ！！んーっ！んぅーー！！んんっ！」
想一郎も負けず劣らず腰を出来るだけ強めに振った。
自身もそれに合わせて激しく動き、満月の下腹部に当たる。
それだけでも、気持ち良さと痛みが同時に押し寄せて、それが癖になってしまい、同じ動きをしていた。
想一郎が動いたことが気持ち良いのか、「あぁッ！いいっ！もっとッ！動いてッ！」と要求してきた。
いつまでも絶頂することが出来ない二人は、疲れて動けなくなるまでずっと振り続けていた。