五.繋がりと決心

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それから何度も何度も、数え切れない程、満月と共に絶頂を達した。 時には舌を入れあって交わった。 出来るだけ互いの身体を隅から隅まで重なるために。 精液が透明になるまでやりきった二人は横になり、互いの顔を向かい合わせて息を切らしていた。 だが、その時も下は繋がったまま、足を絡ませていた。 いつまでも離れたくないというように。 「ふふっ…この中、想一郎君の精液で満たされているよ。いつも以上に酷いことをされちゃうかも。けど、もったいないからこのままにしておくの」 冗談混じりに言う満月に想一郎は微笑みかけた。 可愛い。同じ顔だけれど、この目の前にいる顔は満月だからこそ出せる表情で、いつまでも眺めていたいぐらいだった。 この安らぎをいつまでも。 そう、だから。 「ねぇ、満月」 「うん?」 「僕はいつまでも満月とこうしていたい。疲れるまでずっと。───だから、ここから逃げよう」 満月は、えっという顔をしたまま、動かなくなってしまった。 無理もない。突然言った突拍子もないことなのだから。 けれども前から考えたことだ。 それが今、その機会だと思って言ってみた。 「…でも、どうやって?僕達こんな状態だし、そうじゃなくてもこの牢から出られるかどうか……」 「あの人達とした後、みんな外に出る、その瞬間が毎回あるんだ。僕がその時合図を出すから、その隙に走って逃げよう」 「………うん」 いまいち想一郎の意見に同意が出来ないのか、曖昧な返事をしていた。 今は仕方ない。自分だって、それでいいのか、それで成功するかなんて全く分からない。 だけれども。いつまでもこんな生活をしていたくは無かった。 一縷の望みをかけて、行動をする。
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