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「理央がどれだけ頑張ってきたのかなんて。。。そんなの知らないし」
大人げない、つっけんどんな言い方になっちゃったかな。
だって、小学生の時の理央には無かったものを、今の理央は一杯、持っていて、とても魅力的な男性に成長している。
一方の私は、理央が慕ってくれていた頃の私より、失ってしまったものの方が多かったような気がして。
恋一つ、まともに終わらせることも出来ない不甲斐なさ。
私、もしかして少しひがんでる?なんか、ヤダヤダ。
「もう、なんか、いろいろどうでもよくなってきちゃった。飛行機見ながら、ちょっとセンチメンタルな気分に浸ろうと思ったけど、とりあえず一緒に帰ろう。それで遅刻してもいいから、予備校行こうよ。私のせいで不合格になったとか言われたら、やっぱイヤだし。制服デートがご褒美って言うなら。。。まぁ、一度くらいなら、してみてもいいような気もしてきたし」
「制服、着てみたくなった?」
「だって、私、制服って結局、一度も着たことないんだよね」
「今度、持ち込み企画で雑誌かなんかで制服デート特集してもらおうかな?」
「モデル、続けるの?」
「受験終わったら、どうかって話もきてるから。。。舞ちゃんとセットなら受けようかな」
「私、オーディション落ちたし」
「うん、落ちるように根回しした」
「はっ?」
「でも付き合うのが確定した後なら、いいかな。。。。」
「よくわからないんだけど」
最近の理央のやることは、予測不能なことが多い気がする。
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