くしゃみの理由

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「結構、イケるんじゃね?」 駒場さんに言われなくても、そう思ってたし。 ちょっと伸びていた髪をポニーテール風に束ねて、白いソックスが少しだけ眩しいような気もするけど、短めのスカートを履いた舞ちゃんの制服姿はとても新鮮だった。同じ高校、通いたかったなと心底、思う。 登下校、毎日迎えに行ったのに。そしたら、どんなに楽しかったろう。 「さり気に、3人とも制服姿だ。沙菜ちゃんも結衣ちゃんも」 どこで3着も集めてきたのか知らないけど、制服姿の3人はスゴク楽し気だ。 「やっぱり女子会は華やかでいいよね」 僕はボソッと呟いた。 男子会っていう名称はきっとこれからも普及しないよな。 〇〇親父の会っていうのは聞くけど。 「俺んちでパーティーでもしちゃう?これから」 駒場さんの提案に舞い上がりそうになる気持ちを抑える。 舞ちゃんの制服姿を(なま)で見られる。 いきなりの展開だけど、その手のイベントなら行かない手はないよな。 駒場さんは早速、沙菜ちゃんに連絡を取った。 すぐに返信もきたようだ。 「3人とも来るって」 「制服姿で?」 「もちろん」 気持ちが高揚していくのが分かる。 「それなら、俺も制服に着替えてから行こうかな」 さり気に俺もノリノリになってくる。 駒場さん一人だけ除け者にしてやるのも、かえって面白いかも。 唯一人だけ、保護者気分を味わわせてやる。 ねっ、おじさん。
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