82人が本棚に入れています
本棚に追加
「結構、イケるんじゃね?」
駒場さんに言われなくても、そう思ってたし。
ちょっと伸びていた髪をポニーテール風に束ねて、白いソックスが少しだけ眩しいような気もするけど、短めのスカートを履いた舞ちゃんの制服姿はとても新鮮だった。同じ高校、通いたかったなと心底、思う。
登下校、毎日迎えに行ったのに。そしたら、どんなに楽しかったろう。
「さり気に、3人とも制服姿だ。沙菜ちゃんも結衣ちゃんも」
どこで3着も集めてきたのか知らないけど、制服姿の3人はスゴク楽し気だ。
「やっぱり女子会は華やかでいいよね」
僕はボソッと呟いた。
男子会っていう名称はきっとこれからも普及しないよな。
〇〇親父の会っていうのは聞くけど。
「俺んちでパーティーでもしちゃう?これから」
駒場さんの提案に舞い上がりそうになる気持ちを抑える。
舞ちゃんの制服姿を生で見られる。
いきなりの展開だけど、その手のイベントなら行かない手はないよな。
駒場さんは早速、沙菜ちゃんに連絡を取った。
すぐに返信もきたようだ。
「3人とも来るって」
「制服姿で?」
「もちろん」
気持ちが高揚していくのが分かる。
「それなら、俺も制服に着替えてから行こうかな」
さり気に俺もノリノリになってくる。
駒場さん一人だけ除け者にしてやるのも、かえって面白いかも。
唯一人だけ、保護者気分を味わわせてやる。
ねっ、おじさん。
最初のコメントを投稿しよう!