パーティーの後は

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「多分、その、理央と一緒にいるのは楽しくないこともなくて」 そこは楽しいって言おうよ。 「だから、これからも一緒にいてもいいかなって」 もう少し分かり易く言ってみてよ。 「舞ちゃん?」 「何?」 「体の向き、変えてもいい?このままだと、舞ちゃんが見えないから」 「このままがいいんだけど」 「僕がイヤなんだよ、このままじゃ。ちゃんと舞ちゃんの顔見て話したいし」 僕を抱きしめていた舞ちゃんの腕が躊躇いがちに、ほどかれた。 僕は向きを変えると、舞ちゃんに向き直る。 そして、それから僕は舞ちゃんを思いっきり抱きしめた。 あれ?舞ちゃん、僕の胸の中に軽く収まっちゃった。 こんな小さかったっけ? 小学生の頃、いつも舞ちゃんの腕の中に抱きしめられていた記憶しかなかった僕は違和感しかなくて。。。。 こんなに華奢だったんだ。 「大好きだよ、舞ちゃん、これからはちゃんと付き合おうね、彼氏、彼女で」 「えっと」 「”No”は無しだよ。だって、舞ちゃん、僕のこと好きでしょ?」 「えっとね」 「ちゃんと合格したんだから、ご褒美。ちゃんと言ってよ、好きだって。。。。」 僕がそう言うと、舞ちゃんは僕の背中に回していた手をグーにして僕の肩甲骨辺りを叩きながら叫ぶように口を開く。 「せっかく言おうと思ってたのに、理央がどんどん先に勝手なこと言うから言えなくなっちゃったじゃん」 そして舞ちゃんは抱きしめていた僕の腕をこじ開けるように、胸を頭で押してくるから、少しだけ腕を緩めてあげた。 その瞬間だったと思う。 舞ちゃんから僕にキスをしてきた。 それもちゃんと唇に。 この不意打ちには僕の方がフリーズだ。 いつだって舞ちゃんの行動は僕の斜め上をいくんだから。
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