49人が本棚に入れています
本棚に追加
断れない提案
ガンガンッ
乱暴に玄関を叩く音と怒鳴り声が部屋中に響き、耳が痛くなる。
「橘さん、いるのはわかってるんですよ。早く金返してくださいよ。」
怖がる琴を奥の部屋に行かせると、嫌々玄関を開ける。
「っ静かにしてください、お金はもう少し待って下さい。」
「橘さん、借りてる額いくらだと思ってるんですか…今日は逃げられませんよ」
厳つい男は玄関に手をかけると、強引に開けて土足で中に入ってくる。
呆気にとられながらも、厳つい男を琴のいる方には行かせないように揉み合う。
すると、後ろから来た見るからに高いスーツを来た男が平然と俺達の横を通っていく。
「あ、ちょっとやめてくださいっ」
スーツの男は迷うことなく、琴の所に向かっていく。
最初のコメントを投稿しよう!