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百合ものでひとつワンシーンを思いついたので簡単にプロット?流れだけ書いておきます。面白そうと思ってくれたら幸いです。
口移しならぬ「涙移し」
涙が止まらない特異体質で昔から泣き続けている気弱な女の子。
いくつもの酷い不幸があったり高校でいじめられていて、その悲しさでさらに涙がずっと止まらないようになってる。
勝気な女子高生の「私」はその子をいじめから助けて次第に仲良くなっていく。 お互いに親密になるが、泣いている女の子の方はその間もやっぱり涙が止まらないまま。
「私」はその子の生い立ちや多くの不幸や苦しみに触れていってどんどん蜜月状態になっていく。
女の子の周辺は止まらない涙のせいで毎回濡れびたしになるが、それでも「私」はものともせずに毎日付き添い続けてくれた。
ある日泣いている女の子の方がいつもより悲しい涙を流しながら「私」に告白してくる。
「涙のせいであなたの前で笑顔になれないことが悲しい」と。
突然「私」は座っていた女の子の両太ももの上に頭を乗せて、二人は逆さまに顔を向き合わせた膝枕のような姿になる。
最初は泣いてる女の子の方が「あなたの顔に涙がかかってしまう」と目を背けようとするが、 「私」のほうは強引に女の子のほっぺたを左右から手で押さえて正面に見つめさせようとする。
お互いにまっすぐ見つめ合う。「私」が静かに「いいよ。」とつぶやいた。
女の子の止まらない涙がポタポタと、ちょうど真下から見つめている「私」の目の中に落ちていく。
涙が一粒落ちるたびに「私」のまぶたはピクッと反射するが、「私」は我慢して目を開けてその子の涙を受け入れ続ける。
二人以外の時間が止まったような雰囲気。
そして「私」の心の声が流れる。
「彼女の体内をめぐっていた液体が、私の目の粘膜に溶け込んでくる。
彼女から絞り出された悲しみの雫。一粒ごとに彼女の体温が私に伝わってくる。
一体これまでにどれだけの不幸を背負ってきたのか。私には背負いようのない大きな悲しみ。
それでも、彼女から流れる涙を一粒受け止めることができたなら、
その悲しみを少しだけ私の体内にも分かち合えてもらえるような気がして。」
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