エピローグ

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 BL小説、【幼なじみは俺のオピオイド】は半年以上も前に完結した。しかし、新たな小説として璃空さん×古河先生の物語を更新する中で届いた『誤字報告』。恥ずかしいことに最終ページでやらかしていたらしい。  脱字を見つけて修正する。毎日書いて、ちゃんと確認してから更新しているはずなのに一向になくならない誤字脱字。  読者様がこうやって教えてくれるので恥ずかしくもありながら、とてもありがたい。  それから新小説の方に届いたページコメントとスタンプの確認をする。  昨日は初めて璃空さんことユラと古河先生ことルイの気持ちが通じ合ったシーンを更新したものだからページコメントがわちゃわちゃしてるし、スタンプがいっぱいついている。  むふふ……。今日は甘い、甘いユラルイの夜だもんね。タカタカとキーボードを打つ。 「詩? お前まだいんの? 夜勤だろ?」  後ろから昴に声をかけられて、はたと顔を上げた。 「え!? 今何時!?」 「3時過ぎてる」 「え? えぇー!! ヤバい、ヤバい!」 「そんなに慌てる時間か? まあ、いつもよりかは遅いか……」  昴はフェイスタオルで頭を拭きながら、ミネラルウォーターを喉に流し込んでいる。 「今日、倉本さんが初夜勤デビューなの! 教えなきゃだから早めに出勤してねって言ったのに、私が遅刻してどーすんのって話!」 「倉本……誰?」 「新人さん! 私が教えてる! 何回言ったら覚えんの!?」 「ああ……新人とか興味ねぇもん」  そうよね、あなたは仕事ができる看護師しか認めないのよね。そうでした。  とはいえ、つっかかってる暇もない。新年度を迎え、プリセプターとなった私は新人の倉本柚希ちゃんを担当している。  これがまた努力家でちゃんと勉強してくる真面目な子。それでいて明るくてよく笑うので好感が持てた。  変な子じゃなくてよかった……。それが第一印象だ。 「昴、私先に行くよ!」 「うん。俺も後で病院戻る」  日曜日のため、昼食を食べに戻ってきた昴を横切って私は慌てて家を出た。
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