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前を歩いていた女の子が何かを落とした。
「落としましたよ」
私はそれを拾って、女の子に駆け寄る。
「きれいな指だわ。失くしたらもったいない」
女の子は振り向いてニコッと笑った。
「このネイル気に入っているの。ありがと」
彼がゆっくりと追い付いてきた。
「君、この後ご予定は?」
「私? そうね、新しいマニキュアを探そうと思って」
「それならちょうどいいわ。私達もデパート跡に行こうと思っていたの」
「良かったら、君も来るかい?」
「はい」
私達は三人でゆっくり歩きだした。
かわいい鳥の声が聞こえる。
日差しが穏やかで暖かい。
ああ、今日も世界は平和だ。
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