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「柚瑠木さん、何か変です。あの、身体が……」
身体の奥から湧き上がるような未知の感覚に戸惑いながら、それを柚瑠木さんに伝えていいのか迷います。もし、私がおかしいのだとしたら柚瑠木さんに申し訳なくて……
「いいんですよ、それで。僕の事を信じて、力を抜いて身体を委ねてみてください」
そう優しく囁かれて、私は「はあっ……」と息を吐いて身体の力を抜きます。緊張で固くなっていた身体を緩めると、柚瑠木さんは優しく微笑んでくれました。
柚瑠木さんの手が私のパジャマのボタンを外しにかかります。私は思わずその手を掴んでしまって……
「僕に脱がされるのは嫌?それとも……月菜さんが自分で脱ぎたいの?」
いつもの敬語じゃない、ちょっと意地悪な柚瑠木さんの言葉。嬉しいのと恥ずかしいのが混ざり、顔も身体も熱くなるような気がしました。
……私が自分から服を脱ぐなんて出来る訳ないのに。
「柚瑠木さんに、脱がせて欲しい……です」
私を見下ろしたままの柚瑠木さんに、必死でそれだけ伝えると彼は満足そうに微笑みます。私が恥ずかしがっているのを知っていて、こんな事を言わせるなんて酷いです。
だけど……
「ええ、僕も月菜さんを脱がせたい。僕だけが触れることの出来る肌なんですから」
そう言われてしまえば、私はもう抵抗なんて出来るわけがないんです。私が欲しがっていた【特別】な感情を、柚瑠木さんはちゃんと伝えてくれます。
夜着のボタンが上から一つずつ外されて、上半身を覆っていた布地が左右に開かれます。いつもよりもレース多めの可愛い下着を選んだつもりですが、彼の目にはどう映っているのか不安です。
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