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「そんな甘く誘うような顔をするんですね、月菜さんは」
……私の顔ですか?私から見れば柚瑠木さんの今の表情の方がよほど色気を感じるのですが。だけど誘うような、なんてどんないやらしい顔をしてしまっているのかと焦り両手で隠そうとしました。
けれどその腕は柚瑠木さんの片手に簡単に捕まって、シーツに縫い付けられてしまうのです。
「隠しては駄目だと言ったでしょう? 僕は貴女を優しく蕩けるように愛したいんです、だからちゃんと顔を見せて」
今だって十分蕩けてしまいそうなんです。これ以上優しくして、柚瑠木さんは私をどうしたいというのでしょうか。
「だって、恥ずかしい……」
柚瑠木さんの甘い言葉も優しい手のひらも、私をものすごく気持ち良くしてくれるんです。このままでは私は快感でどんな痴態を見せてしまうか分かりません。
でも柚瑠木さんは私の胸の間に人差し指を置いて、そこからゆっくりと下へと降ろしていきます。それはお臍の下からパジャマのズボンの上へと移動し、ある場所でピタリと止められて……
「分かりますか、月菜さん。僕はここで貴女と深く繋がりたいんです」
……真剣な顔で、彼はそう私に告げたんです。柚瑠木さんの欲望を私の身体で受け止めて欲しいのだと。
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