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「……っ」
奥まで柚瑠木さんを受け入れた衝撃で、私は思わず柚瑠木さんの背に爪を立ててしまいました。小さな柚瑠木さんの声を聴いて謝ろうとしたけれど、彼は優しく微笑んでくれて……
「やっと……僕ら、一つになれましたね」
その言葉が嬉しくて私は何度も頷いてみせました。苦しくても彼を受け入れることが出来てこんなに幸せなんだと伝えたくて。
彼の背にもう一度腕を回してギュッと抱き着けば、素肌が触れ合ってとても暖かくて気持ちが良いんです。
「大好きです、柚瑠木さん。愛しているんですっ……!」
ずっと言いたかった、だけど言えば彼を余計に苦しませるのではないかと思ってたんです。でも、もう言ってもいいですよね? 柚瑠木さんを誰よりも愛しています、と……
「僕も愛しています、月菜さんだけ。これからずっと……」
ずっと動かないままでいてくれた柚瑠木さんが、ゆっくりと動き出します。慣れない私の為に優しくこの身体がもう一度快感を拾うまで丁寧に。
だけど、その気持ちだけで十分嬉しいんです。私だって柚瑠木さんを良くしてあげたいと思ってるんですから。
「優しくしなくていいの、柚瑠木さん……もっと思いきり私を愛してください」
「ああ、もうっ! こんな時にまで月菜さんって人は。もう、知りませんからね?」
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