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これ以上言わないでいても、この秘密はきっと香津美さんに暴かれてしまうでしょう。私は観念して、二人に自分の秘密について話す事にしました。
「その、ダイエット……してるんです、実は結構太ってしまって」
「「月菜さんが、ダイエット!?」」
香津美さんと杏凛さんの声が重なります、そんな驚いて大声を出されては周りの人にも聞かれてしまうし。それに……
「声が大きいです、柚瑠木さんにはこの事は秘密なんですから。聞かれては困るんです!」
慌てて柚瑠木さん達の方を見ましたが、どうやらあちらも話が盛り上がっているのかこちらの話には気付かれなかったようです。
ホッと胸を撫でおろし、香津美さんと杏凛さんにバックからあるパンフレットを取り出して二人に手渡しました。
「月菜さん、これってもしかして……?」
「じゃあこのためのダイエット、という訳なんですね?」
「はい、柚瑠木さんは前から考えてくれていたようで……二人の生活も落ち着いてきたので、そろそろ結婚式をと言ってくれたんです」
柚瑠木さんの言葉はもちろん嬉しかったのです、ですが彼に散々甘やかされて私は今まででは考えられないような体重になってて……
いつでも完璧なスタイルの柚瑠木さんの隣に立つにはこのままではいけないと、そう思ったんです。
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