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「そうみたいですね、月菜さん達は結婚式の何についてそんなに盛り上がったんです?」
「えっと、その……結婚式のために少しだけ痩せた方がいいかな、なんて」
まさか話の内容まで聞かれるとは思ってなかったので、ダイエットについて話したことを上手く隠しきれませんでした。
私の話を聞いて柚瑠木さんは首を傾げました。仕方ありません、スタイルの良い彼に私の悩みなんて分かるとは思えませんし。
「どうしてですか? 月菜さんは今でも細すぎるくらいです、僕はもう少し身についてもいいのではないかと」
「元々は柚瑠木さんの所為でもあるんですよ、そうやって私を美味しい食事にばかり連れて行くから」
こんなの唯の八つ当たりだって自分でも分かってます、でも恥ずかしさと理解して欲しい気持ちで頭の中がグチャグチャになっていて……
こんな風に柚瑠木さんと言い合いをしたいわけでは無いのに。
「本当に迷惑でしたか? もしそうなのならば、次からは————」
「い、嫌じゃないです! ごめんなさい、私とても自分勝手なことを言いました。柚瑠木さんは少しも悪くなんてないのに……」
本当はいつも柚瑠木さんが素敵で美味しいお店に連れて行ってくれる事が嬉しかったんです、私だけ体重が増えてしまったことやダイエットがバレて恥ずかしかっただけ。
なのに柚瑠木さんは私の言葉受け止め、それに応えようとまでしてくれて……
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