平凡な家庭、特別な私

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 少し前までは、私の特別に気がつくことは無かった。  時間が経てば、腕なんて勝手に生えてくる物だと思っていた。  私が私の特別に気がついたのは学校に行くようになってから。  他の子達には腕が2本あって、私には1本しか無い。他の子達がペンを持ったりフォークを持ったりしている方の腕が、私にだけ無かったか。  私は、ママに聞いてみた。 「何で私は腕が一本しかないの?」って。    
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