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そして、事件が起きた当時。偶然にも理科室以外は使われていない状態だった様だ。
そこに関しては、まさに『不幸中の幸い』というヤツだとは思うが、それでも「爆発が発生した時はものすごい音がしたらしく、その巨大な爆発音を聞いた何人かの生徒の中には過呼吸などの影響があり、病院に運ばれた」とそのニュースでは言っていた。
『爆発が発生した当時、あるクラスが実験をするためにこの理科室を使用していたもようです』
ただ、その実験に参加していたクラスの生徒に生存者は誰もおらず、実験の担当をしていた教師も亡くなったらしい。
そして、その実験を担当していた教師はそのクラスの担任だったらしく、規模が規模だけに『事件』と『事故』の両面から調べられた結果。
実はその担任の悪い癖で、本来の実験とは関係のない実験をする。という事がよくあったらしい。
『ただ『お遊びで』で簡単な『マジック』にも近いモノではなく、その中には生徒の目の前で爆発させる……という過激なモノもあったらしく』
「今回はその『実験』が運悪く失敗した結果ではないかって事か」
そして『担任の不注意による事故』という形で、この一件はあっという間に終わりを迎えた。
「なんだ。すでに解決していたのか……」
思いのほかあっさりと終わった事件の結末に、俺ははいつもの様にテレビのリモコンのスイッチを切り、机の上にリモコンを置いた。
「……はぁ、眠い」
そして、いつもであれば、ベッドに移動するのだが、その日に限って、そのまま床で眠ってしまったのだった――。
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