ゲームブックとは

10/66

7人が本棚に入れています
本棚に追加
/66ページ
 アウグスタが包みを差し出します。  ほんのり甘い香りがただよってきて、思わず怪物はのどを鳴らしました。 「これは何だい?」 「チョコレート。珍しいものなのよ。昨日来たお客様のお土産なの。すごく美味しいから、あなたにも食べてもらいたくて。自分の分をとっておいたの」 「ありがとう。道すがら食べてみるよ」  ニコニコしながらお礼を言いました。  怪物は美味しいお菓子をもらったことよりも、彼女が村でも自分を気にかけてくれたことを知り、それがとても嬉しかったからです。  アウグスタと別れた怪物は、意気揚々と森の奥へと進みました。
/66ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加