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2.花を探しに
怪物はアウグスタの優しさが嬉しく、同時に花の美しさが分からない彼女を哀れに感じました。
どうにかして彼女の目を治してあげたいけれど、怪物にはその術がありません。
悩みながら森を歩いていると、動物たちの噂話が聞こえてきます。
怪物は歩みを止めて話し声に耳をすませました。内容がこの森の奥深くにあるという、万能薬になる花についてだったからです。
「その花は森の奥のさらに奥の洞窟にあるらしいよ」
「でも、そこはすごく危険なのじゃなかったかい」
「洞窟は昔、人間が使っていたけれど、今は足を踏み入れるヤツなんていやしない」
「それぐらい危ないってことなのさ」
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