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噂話を聞いた怪物は、さっそくその洞窟へ行こうとしました。
森の奥へ向かおうとすると、ちょうどアウグスタがやってきます。
「こんにちは」
「こんにちは、アウグスタ。申し訳ないけれど、今日はこれから出かけないといけないんだ」
怪物の言葉に彼女はちょっとびっくりしました。
なにせ、怪物を訪ねて来る者もいなければ会いに行く相手もおらず、日がな一日ぼうっと廃屋で過ごすのが常だったからです。
「そうなの。残念。じゃあ、せめてこれを受け取って」
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