ゲームブックとは

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 血の匂いを嗅いだ怪物は、にわかに空腹を覚えました。しかし、手元には何もありません。さっきまであったチョコレートは、オオカミに食べられてしまいました。  すぐそばにある死骸に視線を向けます。ぐったりと横たわる肉塊はとても柔らかそうで、そろそろと死骸に近寄りました。  死骸の匂いをくんと嗅ぐと、のどにかぶりつきます。甘い血の味が口いっぱいに広がり、ムシャムシャとオオカミを食べました。  夢中で食べているうちに、怪物は何をしに森の奥へ来たのか、どこから来たのか、自分は誰なのか、頭からするりと抜け落ちてしまいます。  すっかりオオカミを食べ終えた頃には、怪物は知性のないただのケダモノになっていました。 《バッドエンド》 【選択肢を選び直す】 https://estar.jp/novels/25726240/viewer?page=15
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