ゲームブックとは

30/66
7人が本棚に入れています
本棚に追加
/66ページ
 壁に手をつき、おっかなびっくり暗闇の中を歩きます。爪先で行く手を確認しながら進むので、歩みはとてもゆっくりでした。  恐怖から息づかいが荒くなります。何の気配もない洞窟に、怪物の呼吸だけが響いていました。  いえ、よく耳をすますと、他に何か聞こえてきます。  それはかすかな音で正体が何なのかは判然としませんが、音が近くから聞こえることは確かでした。  耳に神経をとがらせていると、ポタリと額に水が落ちてきます。特に深く考えずに天井を見上げた怪物は、ひいっと声をもらしました。  巨大なクモがよだれを垂らして天井に張り付いていたからです。  クモは糸を吐き出すと、怪物をグルグルに縛り上げました。拘束された怪物はもう逃げられません。  抵抗すらできないまま、怪物はクモに食べられてしまいました。 《バッドエンド》 【前の選択肢に戻る】 https://estar.jp/novels/25726240/viewer?page=29&preview=1
/66ページ

最初のコメントを投稿しよう!