いつだって、

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線香の匂いが鼻を掠める。 僕はそっと手を合わせる。 目を閉じれば、あの頃の君が今も笑っている。 君は最初に会った時にいった。 「だったら、君が私に恋を教えてよ。」 君はある時は悲しそうにいった。 「君はいつも私を助けてくれる。」 またある日の君は言った。 「これね、私の1番好きな花の苗なの。別名、ダイヤモンドリリーって呼ばれてるんだ。」 君はその花の苗を大切そうに眺める。 「私、この花が咲くのが1番の楽しみなんだ。私の希望なの。」
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