3人が本棚に入れています
本棚に追加
線香の匂いが鼻を掠める。
僕はそっと手を合わせる。
目を閉じれば、あの頃の君が今も笑っている。
君は最初に会った時にいった。
「だったら、君が私に恋を教えてよ。」
君はある時は悲しそうにいった。
「君はいつも私を助けてくれる。」
またある日の君は言った。
「これね、私の1番好きな花の苗なの。別名、ダイヤモンドリリーって呼ばれてるんだ。」
君はその花の苗を大切そうに眺める。
「私、この花が咲くのが1番の楽しみなんだ。私の希望なの。」
最初のコメントを投稿しよう!