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「パパ、お仕事頑張ってね。バースデーパーティーは出来ないけど、かわりに私の大事にしている人形を特別に貸してあげる。これがあれば、寂しくないでしょ」
健気な娘が、父親を心配して貸してくれた、大事な大事な人形である。
ジェニー、日本に到着したよ。
さっさと、日本人に高値でソフトを売りつけて、こんな醤油臭い国を一秒でも早く出国して、お前の所に帰るからね。
ジョンは、カバンの中の人形に微笑み、ベンチから腰を上げ、タクシー乗り場に向かった。
ピロロロロ♪ ピロロロロ♪
この着信音は、ボスだ。
カバンの中でスマホがなり、ジョンは、歩きながらカバンの奥から、かき分けるようにスマホを取り出す。
「ああ、ボス。たった今、日本に到着しました。今日はこれからホテルに向かい、明日の交渉準備をし、明日はソフトをしっかり高値で売ってきます」
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