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「……今日も、お仕事完了ですね」
ふわりと風が吹くと、夕月の姿がかわりました。
夕月の頭には狐の耳。おしりにはふわふわの尻尾。まさしく狐の神様。
夕月は胸に手を当て、語りかけてきます。
「悩みを抱える人間のみなさま。その悩み、この狐神、夕月に話してみませんか? 悩めるみなさまのご参拝、心よりお待ちしております」
夕月はゆっくりと、頭を下げた。
チリン
鈴の音が軽やかに響く。気が付くと、そこには、誰の姿もなかった。
黄昏神社。悩めるものを、狐の神さまが導きます。
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