逢魔が時、黄昏神社で逢いましょう

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 夕月は笑顔を返しながら、疑問に思いました。優花の悩みは何なのだろうと。 「それでねママがね、パパをつれてきたんです。わたしのほんとうのパパじゃないパパ。ママがいま、すきな人なんだって」 「そうですか。優花さんは、その新しいパパさんのことを、どう思いました?」  夕月の質問に、優花は「うーん」と首を傾げます。夕月は苦笑しました。 「難しい質問でしたね。言い方を変えましょう。  新しいパパさんは好きですか?」 「ほめてくれるし、このあいだは、ゆうえんちにつれてってくれたから。すきかどうかはわからないけど、きらいじゃないです」 「なるほど、なるほど」  夕月は納得したというように、頷きます。 「でも」  楽しそうに話していた優花の声のトーンが落ちます。どうやら、悩みの本題に入ったようです。
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