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ポエム15
「移ろいゆく」
気怠い憂鬱な熱をまとって
遠ざかってゆく夏の音
時おり吹く冷たい風に耳を澄ませば
秋の足音がほら
聞こえる
雲の形、空の色
昨日とはまるで違う
いつからこんな色だった
いつからこんな音がした
なんで気づかなかったんだろう
真夏の気怠さに腑抜けてた
毎日が同じなんてないはずなのに
少しづつ変わる色
少しづつ違う音
五感に響く足音に気づいたとき
移ろいゆく彩が見える
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