クローゼット番外編~愛する君への贈り物

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* 「シュミットさん、怪しい奴がいたんで連れて来ました。 こいつが、先日のコソ泥じゃないですか?」 コソ泥だって? 最悪だ…そんなものに間違えられてしまったとは… 「おい、顔を上げろ!」 俺は、片方の男に乱暴に前髪を掴まれ、顔を上げられた。 久しぶりに見たシュミットさんは、頬がこけ、髪はほとんどが白くなっていて、あまりの変貌ぶりに俺は言葉を失った。 そのシュミットさんが、眼鏡をかけ、俺の顔を見た。 そして、次第にその目が大きくなって… 「……き、君は!」 「……お久しぶりです。」 その言葉が、今、適切かどうかはわからなかったが、咄嗟に出たのはそんな言葉だったんだ。 俺の正体がバレてしまった以上、追い出されるのは間違いない。 だが、コソ泥という濡れ衣くらいは晴れるだろう。 「ジョシュア…!よく来てくれた!」 「え?」 いきなりシュミットさんにきつく抱き締められて、俺は戸惑い、その場に立ち尽くしていた。 俺の両側にいた男たちも、不思議そうな顔をしていた。 シュミットさんが涙を流していることに気付き、俺はますます混乱した。 なぜだ? 俺はあんなに嫌われていたのに… 俺には、シュミットさんの涙の理由が、皆目わからなかった。
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