明治26年の開校~目黒川女学館シリーズ

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38山田屋敷・広間 N「女学校開校問題には、新たに学館舎が引き入れている日量15坪の水使用量の一件が加わってきた」 村民たち、れいかに詰め寄っている。 孫策「女学校に一日15坪は多すぎる。6坪だって多いくらいだ。不要な分は、下流の品川町・大崎村に与えるべきだ」 れいか「まだ女学校は開校していません。どれだけの生徒・教師が集まるかも分かりません。一日の水の使用量もまだ不明ですので」 孫策「藤宮さんは現役の塾生で、女学校にも入る予定だからそういわれるが、もし、女学校に特例を認めれば、ビール会社にもそうせざるをえなくなる。そのあたりの道理は分かるよね」 れいか、たじろぐ。 孫策「もし、塾側にこの件であんたが申し入れできないんだったら、もうあんたを頭には仰がねえぞ」 39学館舎・敷地内 足下の土管。 孫策ら村人数名が、みやびに土管撤去を迫っている図。 傍らで、れいかが困った表情をしている。 村民、みやびに水路破却を求める。 40目黒川沿いの道(夜) 数名の男が走り抜けていく。 41学館舎・前(夜) 男たち、来て、立ち止まり、松明を取り出し、点火する。 42同・宿直室(夜) みやび、寝ている。 ガシャーンとガラスが割れる音。 みやび、飛び起きる。 43学館舎・炎上(夜) 燃え上がる講舎。 N「それは何者かによる放火であった」 立ち尽くす、みやび。
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