明治26年の開校~目黒川女学館シリーズ

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44同・敷地外(夜) 三田用水の手前、学館舎への引き込み土管が壊されている。 N「同じ夜、学館舎への引き込み水路も破壊された」 45西郷邸・洋館二階(夜) 西郷従道が窓から炎を見ている。 46焼け跡(朝) 座り込み、放心の呈のみやび。 N「全焼であった」 47山田屋敷・前 れいか・夏輝が逮捕・連行されていく。 N「目黒警察署による容疑者逮捕・拘引が早速始まり、水争い関係者が身柄を拘束された」 48西郷邸・庭園 みやび、学館舎の生徒を連れて入ってくる。 49同・洋館一階 テーブルに洋式の料理が並び、その前にみやびと生徒が席に着いている。 西郷従道も着席している。 みやび「このたびは、西郷伯には、お屋敷内での学館舎開講をお認いただき感謝の言葉もありません」 西郷「このたびは災難でしたな。こげな屋敷でもお役に立つなら、よう使ってやったもんせ」 みやび「今、再建も兼ねて、新校舎を建築中です。秋には完成する予定ですので、それまでよろしくお願いいたします」 西郷「さっ、今日は洋食の勉強でごわす。たんと食いやんせ」 生徒一同、ナイフとフォークを手にとる。 50同・庭園 みやびと松濤宮が歩いている。 柵のところまで来ると、三田用水、目黒川、桜並木、松林、芝に広がる風景が一望できる。 みやび「素晴らしい眺めですわ。こんな風光明媚な所で争いが起きているなんて信じられませんわ」 松濤宮「また何かあっては大変なことになる。渋谷の私の邸へ来ていただけませんか?」 みやび「お気持ちは嬉しいのですが、もう少し時間をください」 松濤宮「いつまでですか?」 みやび「目黒川女学館が開校するまでです」 挿入歌入ってー。 51西郷山・中腹  みやび、立っている。 ときどき下腹部を手でさする。 (このとき、みやびは妊娠しているのだが、劇中、セリフなどで直接的な表現は避ける。また、このとき胎内にいるのは、大正篇に登場する二代目星野みやびである) 挿入歌続いていて。
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