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みんなでキャンプしよ!②
大きめのお洒落なコテージは森の中に建っていて、少し歩けばオーシャンビューも見える。
そして、バーベキューができるスペースもあるのでさすがは梨子といった所だ。
「やっぱり、梨子は見る目あるわね。貴女に任せたらいい場所選ぶから安心よ」
「でしょー! ダブルベッドだから二人一組になっちゃうけどいいでしょ」
エマと梨子が話しながら先にコテージの中に入る。
次に寝ぼけた若菜とメリッサが手を繋ぎながら入った。最後はくるみとマナが食材を手にして部屋に入る。
「わぁー、お洒落だねぇ。フローリングに絨毯、ソファーもあるしお金持ちの別荘じゃん! なんかワクワクしてきた」
くるみが喜んで言うと、マナがこくこくと頷いた。それぞれ荷物を置くと早速バーベキューの用意を始める。
昼前に到着したので、ちょうど良い時間だ。
「あの、もう、夜のお鍋の下ごしらえもしておいたほうがいいかな? お鍋班とバーベキュー班にわかれる?」
夜まで遊ぶ気満々の若菜が提案すると、全員頷いて二手に分かれる。若菜とマナとメリッサがお鍋班で、梨子とくるみとエマがバーベキュー班だ。
「あの、これ……なんですか? チョコとか、ぬめぬめしたナマコっぽいのもあるんですけど」
「あのね、このあいだ動画で見たの、闇鍋っていって魔女の鍋みたいな……」
「マナ、そ、それはいれない!! お腹壊しちゃうから闇鍋はだめっ」
メリッサが、マナの下ごしらえを見てあおざめているのを見ると、若菜が鋭く突っ込んだ。
その様子を見て、他の三人がクスクスと笑った。
下ごしらえがすむと、全員でお昼ごはんにする。
「なんか、山に来たってきがするなー! びーるがうまい!」
梨子はもう、お昼間からお酒を飲んでいた。若菜もメリッサもマナも、お酒は弱いのでお茶やお水を飲みながらワイワイお話しながら野菜にお肉、魚介類をたべた。
「海が見えるのがいいわね。この世界の夜景も綺麗だけど、波の音を聞きながらみんなと過ごすなんてロマンがあるわ」
「エマさんとお泊り初めてだから、嬉しいです」
憧れのエマの隣で、メリッサが頬を染めてニコニコ微笑んでいた。
「そう言えば、若菜とお泊りするのは久し振りにだね。今日は私と一緒に寝る?」
「くるみちゃんと一緒、う、嬉しいな!」
「若菜とくっつきたいから、私も一緒でもいい?」
背後から遠慮がちに若菜に抱きつくマナに、くるみは笑いながら頷いた。そして少しお酒で出来上がった梨子が、くるみに抱きつくと笑う。
「もう床暖房なんだし、みんなでくっついて寝たほうが幸せかもー」
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