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私は医師として仕事する(かたわ)ら、ポールからの指令に従い、当時、流行していたブログを開設した。 一つは『完全無料 気ままに心理テスト まったり癒しROOM』 その中で私は特別な資格も明記せず、夢麻呂(ゆめまろ)先生という名前で毎日簡単な心理テストを掲載。 テストの結果に関連してもしなくても、悩みを呟く方々に返信を書き込み、人気ブログランキングでは常に上位を保っていた。 もう一つは『死にたい 死にたくない 誰か助けて 言いたい放題!』 基本は誰でも好き勝手なことを書き込み、それに対して他の誰かが好き勝手な書き込みをするという2チャンネルやTwitterに似たようなものであったが、深刻そうなつぶやきを発見したり、書き込み内容が非常識な場合に限り、私は腐乱死体(ふらんしたい)という名前で管理者として短いコメントをつけた。 二つのブログは約3~4年続けたが、日本人のとある世代の傾向を把握することしかできなかった。 なぜ、そう感じたかと言えば、北海道の病院で接する患者さんたちと、上記のブログに書き込みしてくる人々との感覚は、あまりに違ったからである。 だが共通して見えてくる傾向もあった。 一つは、日本人の多くは簡単に本音を語らないこと。 本音を聞いてほしい、自分を理解してほしいという気持ちがあるにもかかわらず、日常的にはすまし顔で表面を取り繕い、わからないこともわかったふりをして、カッコつけたいらしいこと。 特に日本人男性には、その傾向が強いこと。 もう一つは、日本人女性は健康志向が強いこと。美容と健康という言葉に対する反応は世界の中でもトップクラス。 家族のために健康でいたい、恋人のために美しくなりたい、のではなく、夫や恋人との時間を割いてまでも、美容と健康のために時間と金を使う傾向がある。
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