吐息

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吐息

吐息 荒れ狂う海のように僕を揺らす 快楽の香りが鼻を通り過ぎる 君は熟れきった紫色の果実 滴り落ちる雫を僕はすすり上げる 君は導火線に火をつけて 笑って僕の腰を引き寄せる 痺れるような悦楽とスリル 胸には背徳のジュエル もっとだらしなく涎を垂らして 獣のように僕をむさぼって 原色のまま絡み合おう 混ざり合い2人だけの色になろう 発火する うめきを上げる そして 音もなく 落ちていく 響き合う  壁を破る  決壊する ふたりは もう流されて どこまでも 揺らし合う
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