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「うん、すごく楽しい。
それにずっと見てても飽きない。
もう他の魚は見なくてもいいから、ずっとここで見ていたい。
………………。
……………………。
…………………………。
あ!
ごめんなさい!
次行きましょうか。」
クラゲを見ながら無意識に言葉を発していたようで、そのことにハッと気づき空稀に謝りここを出ようとした。
だけど空稀に止められた。
「いいよ。
碧桜の気がすむまでここにいよう。向こうの二人から連絡がくるまでいればいいよ。
オレも別にキライじゃないから─」
空稀はクラゲのいる水槽を見つめながらそんなことをさらっと言ってくれた。
私たちは千佳から連絡が来るまでずっとこの場所にいた。
一人で見たり、時には二人で見ることもあった。
千佳たちがこのブースにやって来て、やっとこの場所から出ることができた。
もし一人で来ていたのなら きっと閉館までここにいただろう。
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