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急いで階段を下りて玄関からお母さんへ声を掛ける。
「お母さ〜ん!
ちょっと出掛けてくる〜
千佳と一緒だから!
なるべく早く帰るぅ、じゃあ 行ってきま―す。」
早口で言うと玄関のドアを開ける。
後ろで何か言っていたものの、気にも止めずドアを閉めた。
玄関を出て家の前の道を右左と確認すると右の方から千佳が歩いてくるのが見えた。
すぐに私も歩き出し千佳の元へ─
「千佳、ちょっとどういう事⁉突然の電話に、準備20分って」
「あはは、ごめんね、突然。でも凄いじゃん。ちゃんと出来たじゃん。」
「あはは、じゃないよ。
それに、出来たんじゃなくてしたの!
で? これからどうすんの?」
「アァ~、あのね。
この道曲がった先の道路にクルマが待ってんのよ。で、これからドライブ行こうって。」
はあ?誰のクルマ?誰が乗ってるの?
沢山聞きたい事があるんだけど、もう少しでクルマがある曲がり角に……
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