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彼の名前は、空稀。
私達より2歳上の20歳で大学3年生─
第一印象は杏果が言うとおりチャラい人って思った。
ヘアスタイルは茶髪のマッシュショート、洋服はTシャツに黒のチノパンと今どきの大学生らしく、清潔感があった。だけど、アクセサリーが耳、首、三本の指にあってそれでも顔になかったことにホッとした。
目的地に着くと小さな水族館で車から降りてきた彼は、細身の長身できっとモテるだろうなと思った。
館内に入り4人で歩く。
自然とカップルになり、私は空稀と並んで見て回った。
だけど魚なんて見てる余裕はない。
もう隣にいる空稀にドキドキが止まらない。
周りにいる女性も彼のカッコよさに見とれていて私が隣にいるのが申し訳ない。
「碧桜、こっち見てみなよ。」
「うわぁ、クリオネ?
凄〜い。 私初めて見たかも─
へぇ〜 海の妖精って言われてるんだ…」
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